カテゴリ:

話題のサマータイムについて考えてみる

今日は最近ニュースでも騒がれている「サマータイム」について少し考えてみたいと思います。東京はいままでの猛暑が嘘のように涼しい日が続いていますが、それ以前までは連日40度を超える酷暑でしたよね。この「暑さ」が東京オリンピック・パラリンピックの競技に影響するのではないか?という理由でサマータイムの導入が検討されているようです。私もかなり昔からこの「サマータイム」の存在は知っていましたが、夏に時間を早めることについてどんなメリットがあるのかわからずにいました。

サマータイムは英語で「Daylight Saving Time(デイライト・セービング・タイム)」であり、日照時間が長い夏の時期に働き始める時間を早めることで、夕方の時間を有効活用でき、照明を使う時間をセーブしたり、仕事終わりの時間を余暇として使えるので経済的な効果もあると言われています。ただしこれは日照時間が極端に長くなる比較的緯度が高い欧米諸国で主に導入されています。私が思うに、このサマータイム制度は働き方の意識が高く、実質的に日中の時間が長くなる欧米地域だからこそメリットがデメリットを超えるのではないかと思っています。ちなみに夏至である今年6月21日の東京とロンドンの日照時間を調べたところ、東京の日照時間である14時間35分(日出 4:25/日入 19:00)に比べ、ロンドンの日照時間は16時間39分(日出 4:43/日入 21:22)と2時間以上長かったことがわかりました。

Photo-by-Lee-Myungseong-on-Unsplash
[効率よく一日の仕事を終えれば、仕事終わりに別の楽しみ方ができるのもサマータイムのメリットのひとつ] Photo by Lee Myungseong on Unsplash

日本でもかなりの反対意見が出ていますが、先ずオリンピック・パラリンピック対策として考えるのであれば、主催者側が開催時間を2時間(今回検討している時間が2時間早めることから)早めてあげればよく、もともと夕方の開催を予定している競技はそのまま夕方に開催すれば暑さ対策という本来の目的は果たせるはずだと思います。少々この「暑さ対策」=「サマータイム」としてしまうこと事態が無理があるように思いますし、様々なコラムでの反対意見を見る限り、サマータイムを導入する上での経済損失などのデメリットが完全にメリットを凌駕しているように見えます。

今一度、本来のサマータイムとして一般的に言われているメリットを上げますと、1つ目は照明の利用時間を抑えるという省エネ効果、2つ目は仕事が早く終わるので、夕方の明るい時間を余暇として使えること、3つ目は余暇として使うことで個人消費が増して経済効果につながるというものです。日本での効果としては、それに「暑さ対策」が加わると思うのですが、先に述べたように日照時間が欧米とは異なることから、たとえ実質的な終業時間が2時間早まっても弊社のように19時終業の場合は17時終業になるだけなので、東京の日の入が19時と考えると明るいうちに余暇を楽しむにはそこからさらに2時間程度早めないと効果はありそうにありません。となると、4時間時計が進むのってどうなんだろうと正直思ってしまいます。これはもう外国に行くのと同じなので(笑)。

さらに、プレミアムフライデーってどうなったのでしょうか?私の周りでその言葉をきちんと聞いたことがないのですが、個人的に月末の金曜日に3時で仕事が終わったからと言って「さぁ街に繰り出そう!」という風にはならないと感じています。それは欧米人と比べて日本人は働き方に対する姿勢が全く違うからです。普段から欧米人のように「効率的に仕事を終わらせてプライベートタイムを充実させよう」と考えていれば、プレミアムフライデーもいち早く多くの企業が採用し、サマータイムを導入してもうまく利用していけるのでしょうが、まだ日本においてはこのマインドが定着していません。プレミアムフライデーやサマータイム導入を検討する以前に、仕事を早く終わらせて自分の時間を有意義に過ごすことの価値を伝えることの方が先のような気がします。

これらのマインドが育ってくると、企業全体の姿勢も変わってくると思います。「暑さ対策」のために早朝に出社する「朝活」を奨励したり、満員電車を避けるために出社時間や退社時間をずらす「時差Biz」を取り入れるなど、現状の業務を維持しつつも効率化や健康維持のための活動が増えてくると思います。課題を抱えたまま何も変えずに業務を続けていくことが一番良くないことだと思うので、業務改善へ積極的に取り組める姿勢を築いていくことがサマータイムのようなしくみを受け入れられる社会にするための「はじめの一歩」かと思います。

東京五輪「サマータイム導入検討を」 組織委、政府に – 朝日新聞
日本でサマータイムが絶対に導入されない理由。2020年東京オリンピック問題(本田雅一) – engadget 日本版
プレミアムフライデー – 経済産業省
時差Biz – 東京都

The following two tabs change content below.
Kentaro Yamada
取締役 販売促進部 部長| こんな仕事をしてみたい、こんな経験をしてみたいと心の底から念じることで現実になることが多いです。好きな言葉は上杉鷹山の「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」と武田信玄の「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」 お問い合わせはこちらからお気軽にどうぞ。

おすすめの記事

    働く親が直面する小学校の壁について考えてみた
    働く親が直面する小学校の壁について考えてみた
    今話題の Android 乗っ取り危機から身を守る!?
    今話題の Android 乗っ取り危機から身を守る!?
    モバイルで写真の切り抜き。Adobe Photoshop Mix を使ってみた。
    モバイルで写真の切り抜き。Adobe Photoshop Mix を使ってみた。
    スマートホームへの第一歩、Amazon Echo & Philips Hue
    スマートホームへの第一歩、Amazon Echo & Philips Hue
    パーソナルトレーナー Moov を使ってみた。
    パーソナルトレーナー Moov を使ってみた。
    もう一回 Apple Pay にチャレンジしてみた。
    もう一回 Apple Pay にチャレンジしてみた。