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モバイルデータ通信の概念が変わる? Apple SIM と Microsoft SIM。

先日お客さんとの飲み会の席でたまたま Apple SiM の話題があがりました。ポッドキャストやニュースで Apple SIM や Microsoft SIM の存在は知っていたものの、その利用方法やメリットなど、細かい部分がイマイチふわっとしていたので、改めて調べることにしました。

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Apple SIM とは Apple が販売する SIM カードで、国内で利用するというよりは海外に行った時にその国の通信事業者との短期的なプラン契約が簡単にできるというものです。Apple のサイトによれば、世界90以上の国と地域で簡単に携帯電話データプランを購入できるとあり、日本の通信事業者としては、au の「LTEデータプリペイド」プランが選べるようです。月額基本使用料は不要で1GBが1,500円、チャージした日から31日間限定で利用できます。iPad Pro、iPad Air 2、または iPad mini 3 (Wi-Fi + Cellular) 以降の端末のみで利用可能ですが、残念ながら iPhone には対応していないと「iPhone Mania」の記事でも紹介されていました。Apple SIM の価格は648円(税込)とのことで Apple Retail Store でのみ販売している模様です。なお、「MACお宝鑑定団Blog」によると au の「LTEデータプリペイド」の場合、iPad mini 3 Wi-Fi + Cellular(A1601)ではデータ通信利用はできないと書かれていますので、注意が必要です。

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日本国内では選べる通信事業者が au しかないため、まだ使い勝手は悪そうですが、海外で SIM カードを買う手間を考えると国内で Apple SIM を購入しておくというのは非常に大きなメリットを感じます。プランの契約方法も非常にシンプルで、iPad で、「設定」>「モバイルデータ通信」>「モバイルデータ通信を設定」から通信事業者を選択するだけ。その後で各通信事業者の画面からアカウントの作成やクレジットカードの登録が必要になるようですが、多少の面倒はあるものの、これなら海外でも使いやすそうですよね。

次に Microsoft SIM についてですが、こちらも考え方は原則 Apple SIM と同じようです。通信事業者との事前契約なしに世界各国のモバイルネットワークにつなげられ、一部の Windows 10 デバイスに限り利用できる点では、Apple SIM と何ら変わりはありません。大きく違う点としては、Apple SIM が設定画面で通信事業者を選択した後でクレジットカード等の登録手続きを踏まなければならないのに対し、Microsoft SIM は Microsoft アカウントから支払うため、事前に設定を済ませておけば後は Windows 10 の専用アプリ「Cellular Data」で事業者を選ぶだけで済む点です。ただサービス開始時点ではフランス、イギリス、アメリカでのみの販売にとどまるとみられており、日本で利用できるようになるにはまだ先の見通しです。いずれにせよ、Microsoft SIM については、まだそのサービス自体が明らかになっていないこともあって詳細に関しては現時点で不明な点が多いです。

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ここまでの流れでお気づきの方も多いと思いますが、そう、これからのモバイルデバイスは docomo、au、ソフトバンクといったようなキャリアや MVNO などから提供される SIM カードを利用するのではなく、デバイスメーカーが用意した SIM カードを使って必要なときに必要な通信量を購入して使うようになっていきます。つまり docomo で iPhone を購入したら最低2年は docomo のままという時代は終わり、キャリアとの契約を意識すること無く、LTE 接続が必要になったら安い通信事業者を選んで、1GBだけとりあえず買って接続するようなことが今後のトレンドとして見込まれるわけです。

これによって、スマホやタブレット、ノートPCに至るまで、すべてのモバイルデバイスが同様の考え方で提供されてくるでしょう。Macbook にも Apple SIM がのるようになり、モバイルルータやスマホのテザリング不要でどこででも仕事ができたり、Surface Book や Surface Pro も単体でどこにいても利用できる、これこそ正に「これさえあれば何もいらない」世界が実現できそうですよね。現時点では各キャリア(docomo、au、ソフトバンク)との直接契約、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)による SIM カード契約、Apple SIM や Microsoft SIM などのデバイス限定の SIM カード契約という3つの通信手段があって今後どうなるかはわかりませんが、少なくとも将来的な IOT(Internet Of Things)を見据えると通信方法が多いというのは良いことのように思えます。

▽関連記事
Apple SIMはアクティベートしてもiPhoneで利用できないことが確認される – iPhone Mania
日本初、auの「LTEデータプリペイド」がiPad向けApple SIMに対応 – KDDI
Apple Store「Apple SIM」を販売開始 – MACお宝鑑定団Blog
Microsoft is building its own SIM card for Windows – THE VERGE
今度は『マイクロソフトSIM』登場、データプランをWindowsから購入。MSアカウントで直接プリペイド払い – engadget Japanese
【日本は?】Microsoft SIMは当初フランス、イギリス、アメリカでのみ提供. 国際ローミング不可. – KIRITSUME.COM

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Kentaro Yamada
取締役 営業本部 部長| こんな仕事をしてみたい、こんな経験をしてみたいと心の底から念じることで現実になることが多いです。好きな言葉は上杉鷹山の「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」と武田信玄の「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」 お問い合わせはこちらからお気軽にどうぞ。

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